
- 発売日
- 2014.10.22
- レーベル
- Cloud
- 規格
- CD
母国デンマークでは敬意を込めて“ザ・チャンプ”と呼ばれる男、それがニコライ・ヘスだ。『エディテッド』は、ニコライ・ヘスを日本に紹介するために編纂されたコンピレーション作だ。近年の4タイトルからの選りすぐりであり、入門編として親切な設計となっている。特筆すべきは最多の4曲がエタ・キャメロンの『Etta』からの選曲であること。2009年6月録音の同作のクレジットは「Etta Cameron And Nikolaj Hess With Friends」で、ヘスはピアニスト、プロデュ-サーとして参画。二人はデュオ、トリオからオーケストラ編成まで、20年間コラボしてきた間柄だったが、翌2010年3月にエタが70歳で永眠したことにより遺作となった。エタは1939年バハマで生まれ、70年代にデンマークへ移住。この編集盤はヘスを日本に紹介するにあたって、同作からの選曲にこだわったCloudの米山プロデューサーが、マスタリングもハンセンに依頼しており、音質面でバラつきがないように配慮されている点も嬉しい。出典2枚目は2012年の『TRIO』。トニー・シェール(b)とケニー・ウールセン(ds)は近年のビル・フリゼールのレコーディング・メンバーでもあり、ベテランから新世代までの米国人脈を築いているヘスとしては、過去の作風とは異なる新展開に位置付けられる。スペースラボの第2弾で2014年最新作『SPACELAB』からも1曲がエントリー。「ニュー&ゴーン」は意図的にフィクション性を演出した音作りで、映像的な効果を狙っているのが面白い。ここでベースを奏でるアンダース・クリステンセンを伴って、11月に初来日公演を実現させるニコライ・ヘス。高まる期待と共に味わいたい珠玉のコレクション・アルバムである。杉田宏樹 (ライナーノーツより)
TRACK LIST
DISC1
- 01
- What A Wonderful World
- 02
- Social Club
- 03
- Make You Feel My Love
- 04
- God Bless The Child
- 05
- African Trees
- 06
- Faroe Island
- 07
- The Village
- 08
- Summertime
- 09
- You've Changed
- 10
- New & Gone
- 11
- Still Hjerte Sol Gar Ned