- 発売日
- 2013.10.02
- レーベル
- I WILL MUSIC
- 規格
- DIGITAL/CD
また、再び。信じるという事。
音楽やその他の芸術の美しさはつまり精神の流す血であって、そこに言葉があるのなら、それは図書館で借りて来たモノであってはいけないし、音が鳴っているのならそれは何かを語りかけなくては地下鉄の音漏れと同じ。溢れかえる余計な事象から耳とハートを守りながら僕達ミュージシャンはただ祈るように音を奏でる。清く。正しく。美しく。(White White White)
同時に思うのは、音楽における偶発性や突然の閃きが持つ魔力。何年もかけて丁寧に丁寧に校正を重ね、吐血したり肺に穴を開けながらまとめた計画書を何の迷いも無くフルスイングで投げ捨てさせてしまうほどの残酷な魔力。
結果としてこのアルバムになったPoet-type.Mの最初のレコーディングを控えたある夜(その時点では曲は3曲位しか無かった)、僕が唇をギュッと結んで誓った事は、それらをコントロールしようとしすぎない事。綴る言葉に一切皮肉が無い事。そしてもちろん、鳴らされる音の知性とパッションとユーモア。
僕は「自分」と勝負するという概念が解らない感性の人間だし、広義で人生には勝ちも負けも無いと思っているから、温度上は非常に楽観的で、常に明日は今日よりも良い日になるだろうな。という予感の中に生きている。幸せな事だと思う反面、大多数の個の集まりである我らが「社会」の温度とはきっとずれてるんだろうな。という思い込みも抱いている。それはそれは根深く。距離のある人にひねくれ者扱いされる時、僕が決まっていう台詞は「斜め角度に曲がってるけど真っすぐ見てるよ。」で、たまに不貞腐ったり、面倒な方が面白くなりそうだなって気風に流されて本来思ってない軽口を3、4個披露する。なんて言ってもソロのアルバムタイトルに「Nobody Knows My Name」なんてつけてしまうんだから・・・。
BECKの名曲を引き合いに出すまでもなく、「僕らはいつか学ばないといけない。」僕はそういう自分のスタンスを今回かなり意図的、かつ無意識的な歩調で越えてゆけたと確信している。声が真っすぐ聴こえるから。
TRACK LIST
DISC1
- 01
- 光の粒子 埃の中で(Departures)
- 02
- 何もかも越えて、吐き気がする (Down To Heaven)
- 03
- 永遠に柔らかな罰を (Cheek-to-cheek Dancing for Broken hearts)
- 04
- 調律するかのように (Over The Rainbow)
- 05
- 君と僕(flowers)
- 06
- 祈り (It's Show Time)
- 07
- 名も無い景色の中で(I Will Say Good Bye)
- 08
- 長い序章の終わり (Law Name)
- 09
- 誇りの響き 光の中へ(White White White)