ZIGGY
2019.12.27
event

ZIGGYが30年ぶりにサンプラに帰還!ゲストも迎え、全26曲を熱唱!!

ZIGGY10月11日の新横浜ニューサイドビーチを皮切りに、再始動後、最長となるツアーを行なってきたZIGGY。
そのハイライトとして、この夜、中野サンプラザのステージに立った。
以前から、森重がステージで話していたように、中野サンプラザはモトリー・クルーやハノイ・ロックスのライヴを観た思い出の場所であり、ZIGGYにとっても、89年10月以来、約30年ぶりの会場である。
その森重樹一のブログによると、この秋冬のツアー中にノドの不調に見舞われたこともあったようだが、この夜のステージは、森重を含め、5人全員の気合いが満ちた熱い、熱いものとなった。その模様をさっそくお伝えしよう!!

場内が暗転し、SEが流れ、大きな歓声がわき起こる。
ライヴの口火を切ったのは、イントロでToshi(b)のスラップが炸裂するアグレッシヴな「ここから消え失せろ」だ。ハイ・テンションでハイ・エナジーなプレイで、会場の空気を一気に熱くさせる。
いっぽう、続く「ヒカリノアメ」(future disco ver.)では、ミラーボールや入場時に配布された“ヒカリノアメ”(光るキャンディ)で場内が鮮やかに彩られていく。
その後も、「この夜の向こうへ」をはじめ、ツアー・タイトルにもなっているアルバム『ROCK SHOW』の楽曲や最新シングル「I STAY FREE FOREVER」の楽曲など、近年の楽曲を連射していくZIGGY。
そのどれもが違う色彩を持ちつつも、“ZIGGY印”もしっかりと刻み込まれており、あらためてロック・バンドとしての懐の深さを感じさせる。

ZIGGYその懐の深いZIGGYサウンドを支えるのは、おなじみの4人。
バンマスでもあるギターのカトウタロウは、ざらつきも粘りも艶やかさも持ち合わせた王道のロック・ギター・サウンドを響かせ、コーラスでも大活躍。
Toshi(b)は図太いトーンで楽曲の骨格を作っていき、CHARGEEEEEE…(ds)は森重に負けないハデなステージングで迫る。
もちろん、見た目だけでなく、彼のしっかりとしたビートが今のZIGGYのグルーヴの根幹となっているのは言うまでもない。
そして今回のツアーでは3人の異なるキーボーディストが会場によってライヴを支えたきたが、今夜は佐藤達哉(kb)が登場。
的確なプレイと多彩な音色、そして時にはCHARGEEEEEE…に負けないほどのハデなパフォーマンスもZIGGYには欠かせないもの。
まさに鉄壁の布陣だ。

6曲をプレイし、最初のMCタイム。このタイミングで、ゲストとして告知されていたペニシリンのギタリスト、千聖が呼び込まれる。
“ライヴを観に行きたい”という千聖からの連絡に、“ライヴに来るなら出てくれない?”という森重のリクエストに応えての登場だ。
2017年8月に川崎クラブチッタで開催された千聖のソロ・デビュー20周年記念ライヴに、千聖が影響を受けたミュージシャンとして森重をゲストで招いたことがあったが、今回はその再演とも言えるだろうか。
その千聖を招いて、「EASTSIDE WESTSIDE」と「I’M GETTING’ BLUE」という初期の2曲が、カトウタロウとのツイン・ギターで奏でられる。
その千聖は、ギター・ソロを弾いたり、ステージを左右に動いたり、森重とマイクを分け合ってコーラスをとったりと、サウンドだけでなく存在感を示してくれた。
そう言えば、前述した千聖のソロ・ライヴでは、この2曲もプレイされていることも付け加えておこう。

ZIGGYカトウタロウのアルペジオが「HOW」の始まりを告げ、森重が“今日はサンプラのみんなと歌いたいな”という声がファンの大合唱を呼ぶ。
そして、「CRISIS」、森重がアコギを手にする「BIRDS ON STRINGS」とメジャー・デビュー・アルバム『IN WITH THE TIMES』からのナンバーが続く。
そう、今回の秋冬ツアーに合わせて、現在のツアー・メンバーで『IN WITH TIMES』を再レコーディング、珠玉の名曲達に今のサウンドとライヴのノリで新たな命を吹き込んだのだ。
また、「BIRDS ON STRINGS」では、森重はハスキーさだけでなく、ツヤも持った歌声を聴かせ、観客を引き込んでいたのも印象的だった。

“On drums, Mr. CHARGEEEEEE…!!”という森重のMCに続いて、CHARGEEEEEE…のドラム・ソロ・タイムへ。
観客との掛け合いも盛り込んだり、今夜のセット・リストには入ってなかったが彼が歌いたいという「LA VIN EN ROSE」のドラムを叩き、ファンに歌わせたりとエンターテインメント性を感じさせた。そして、CHARGEEEEEE…が“相方”のToshiを呼び、ベース・ソロ・タイムへ。
ヘヴィなサウンドで、一転してダークな空間を作っていくToshi。
最後は、ToshiとCHARGEEEEEE…の2人が激情をぶつけ合うかのようなフレーズを炸裂させ「CELEBRATION DAY」へ。
この楽曲は、2017年春、ZIGGYの再始動が発表された後、最初にリリースされたシングル曲だが、ずいぶん以前の曲のようにも感じる。
それはたんに古いという意味ではなく、再始動後のZIGGYの歩みが濃厚で、約3年弱という時間以上の長さを感じるからだ。

また、本レポートの序盤で現在のZIGGYを鉄壁の布陣と記したが、そう感じさせる瞬間が何度も訪れる。
例えば、「STEP BY STEP」でのカトウタロウや佐藤達哉による厚いコーラス・ワーク、ZIGGYクラシックの「WHISKY, R&R AND WOMEN」でのToshiとCHARGEEEEEE…による“今のグルーヴ”……いや再始動後の曲もライヴを重ねてきて、森重を含めて5人の手によってどんどんアップデートされている。
また、「WHISKY, R&R AND WOMEN」では、森重が各メンバーにコーラスを歌わせるという一幕があったのだが、そこからも今のZIGGYがバンドとして“いい空気感”とともに進んでいるのが伝わってきた。

ZIGGYさて、ライヴもいよいよラスト・スパート。
ここで2人目のゲスト・ギタリスト、横関 敦が呼び込まれる。
そして、森重が、ZIGGYが戸城憲夫(b)との2人時代に作ったアルバム『BLOND 007』のレコーディングに横関が参加してくれたこと、その前作『ZOO & RUBY』のデモ音源でもギターを弾いてくれたことなどを語る。
そして、その『ZOO & RUBY』に収録されていた「BE YOURSELF」の横関によるデモ・ヴァージョンをまず披露。
いきなり横関らしい速弾きが入り、ソロでも横関らしいテクニカルなフレーズが盛り込まれるなど、森重がこのヴァージョンで録り直したいと語るのも納得の1曲だった。
そして、森重と横関は知り合って30年以上経ったとのことで、そのうえでステージでの共演は初めてとのこと。
観客に“お前ら、幸せだぞ”と言っていた森重だが、その幸運をもっとも感じていたのは森重だったのは間違いない。
そして、続いては、『BLOND 007』から「12月の風になりたい」をプレイ。
CHARGEEEEEE…が“初めてプレイしますよね?”と話していたが、このレアな選曲はファンには大きなサプライズだったろう。
もちろん、流麗なフレーズはさすが横関!

そして、気がつけば、メンバー紹介をはさんで、最後に2曲を残すのみ。
まずは、最新シングルからタイトル曲の「I STAY FREE FOREVER」、そして最近のライヴでも本編最後のブロックで披露されてきた「WONDERFUL FEELING」。
ともに、今のZIGGYだから生まれた、今のZIGGYらしさを色濃く感じさせる2曲で、ファンにも今のZIGGYの姿勢を強く印象つけたのではないだろうか。

メンバーが去った後、すぐに沸き起こるアンコールの声と拍手。
「ヒカリノアメ」でも振られていた“ヒカリノアメ”(光るキャンディ)が暗転した場内で揺らめいている。
ほどなくして現われた森重は“せっかく座ってたんだから、座ったままでいいよ”と告げ、“バラード、やりまーす”と。プレイされたのは「時の流れる音を聞けば」だ。
イケイケでアッパーなロックン・ロールだけでなく、バラードにもいい曲が多いのがZIGGYの強み。
もちろん、佐藤達哉のピアノが印象的な「時の流れる音を聞けば」も名バラードだ。
そして、次のアルバムに向けてのマテリアルが揃いつつあることが語られ、“スウィング、ドライヴ、ロックン・ロール”な1枚になるであろうことが告げられた。
その後、再びゲスト・ギタリストとして横関が招き入れられ、森重がアコギを手にして「STAY GOLD」が奏でられる。
この曲の制作やレコーディングにも横関 敦が参加しており、森重が言うところの“オリジナル”という形で披露される。
確かに曲中のちょっとしたフレーズ、ソロなどに横関ならではのプレイが盛り込まれ、これもまたファンにとって大きな喜びだったと思われる。
曲が終わり、“こんなきれいな「STAY GOLD」の景色は初めてだよ。ありがとう”という森重が語り、横関やスタッフへの感謝が述べられる。
そして、“予定になかった”という「MELODY」をプレイ。
しかし、この夜、何度か感じたが森重の歌が熱い! 熱すぎる! 明日(12月27日)には大阪でのツアー・ファイナルが控えているというのに、それを感じさせない熱唱が1曲目から続いてきた。

ZIGGY2度目のアンコールでは、森重とCHARGEEEEEE…がファンから贈られた日の丸を手に登場。
そして、“みんながやると思っている曲をやるよ(笑)”という森重の言葉と佐藤達哉のキーボードに導かれるように「Silent Eveを待ちながら」が披露される。
楽曲の雰囲気とミラーボール、ファンが振る“ヒカリノアメ”……クリスマス・イヴが2日遅れて、サンプラに訪れたひと時だった、
楽しかったライヴも、いよいよ最後……佐藤達哉がピアノで「DON’T STOP BELIEVING」のメロディを奏ではじめ、今夜を締めくくる代表曲中の代表曲が響きわたっていった。

全曲を終え、“中野サンプラザ、すげえ楽しかったです”と語った森重の笑顔、メンバーの満足げな表情、恒例となったCHARGEEEEEE…の音頭によるメンバーと観客による“ZIGGY、最高!”の絶叫……この夜のライヴがZIGGYとこの会場にいた観客にとって最高のものであったことはあらためて言うまでもない。
そして、この夜のライヴはニコ生で生中継されていたということで、画面の向こうからZIGGYを応援していたファンにとっても最高の一夜であったと思う。

なお、12月27日には今回の全国ツアーの最終公演として、大阪なんばハッチでのステージに立ち、2020年1月8日(水)には、1987年に発表されたメジャー・デビュー・アルバム『IN WITH THE TIMES』の再レコーディング盤を一般発売する。
ツアー会場では先行発売されていたが、待望の全国発売というわけだ。
さらに、2020年4月からは恒例となっている春の全国ツアーも展開!
その時には、ニュー・アルバムとともに新しいZIGGYのロックン・ロールを轟かせてくれることだろう。

WeROCK編集部 藤中健司


ZIGGY TOUR 2019 ROCK SHOW season 3「GET THE FxxK OUT!!」
2019.12.26 @中野サンプラザ セットリスト

ZIGGY01. SE~ここから消え失せろ
02. ヒカリノアメ(future disco ver.)
03. PRIMAL SCREAM
04. この夜の向こうへ
05. その引き金を引け
06. NEGATIVE SPIRAL
07. EASTSIDE WESTSIDE(with 千聖)
08. I’M GETTIN’ BLUE(with 千聖)
09. HOW
10. CRISIS
11. BIRDS ON STRINGS
12. TOKYO CITY NIGHT
ドラム・ソロ~ベース・ソロ
13. CELEBRATION DAY
14. 赤の残像
15. 逃避行
16. STEP BY STEP
17. WHISKY, R&R AND WOMEN
18. BE YOURSELF(with 横関 敦)
19. 12月の風になりたい(with 横関 敦)
20. I STAY FREE FOREVER
21. WONDERFUL FEELING

~ENCORE 1~
01. 時の流れる音を聞けば
02. STAY GOLD(with 横関 敦)
03. MELODY
~ENCORE 2~
04. Silent Eveを待ちながら
05. DON’T STOP BELIEVING

セミファイナル中野サンプラザ公演のセットリストのプレイリスト(一部未配信曲を除く)をSpotifyで公開!
https://open.spotify.com/playl……LDC3Faxg2A


ZIGGY 『IN WITH THE TIMES』【リリース情報】

ZIGGY
『IN WITH THE TIMES』

2020.01.08 Release
DDCZ-2248 / ¥3,000+税

[収録曲]
01. EASTSIDE WESTSIDE
02 MAKE IT LOUD
03 I’M GETTING’ BLUE
04 BIRDSON STRINGS
05 LAZY BEAT
06 上海GIRL
07 HOW
08 CRISIS
09 I WANT YOUR LOVE
10 BOOGIE WOOGIE TRAIN
11 6月はRAINY BLUES
※1987年に発表されたメジャー・デビュー・アルバムを、現在のメンバーで再レコーディング!


【ツアー】

ZIGGY 2020年の春ツアー決定!
ZIGGY TOUR 2020「NEWS SIDE BEACH!!」

■2020.04.03(金) @新横浜 NEW SIDE BEACH!!
開場 18:30/開演 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2020.04.05(日) @名古屋 SPADE BOX
開場 16:30/開演 17:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

■2020.04.10(金) @新横浜 NEW SIDE BEACH!!
開場 18:30/開演 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2020.04.11(土) @神戸 VARIT.
開場 17:30/開演 18:00
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888

■2020.04.17(金) @新横浜 NEW SIDE BEACH!!
開場 18:30/開演 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2020.04.19(日) @高知 X-pt.
開場 16:30/開演 17:00
(問)DUKE高知 088-822-4488

■2020.04.24(金) @新横浜 NEW SIDE BEACH!!
開場 18:30/開演 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2020.04.26(日) @浜松 窓枠
開場 16:30/開演 17:00
(問)クロスロードミュージック 052-732-1822

■2020.04.28(火) @苫小牧 ELLCUBE
開場 18:30/開演 19:00
(問)WESS 011-614-9999

■2020.04.29(水・祝) @札幌cube garden
開場 16:30/開演 17:00
(問)WESS 011-614-9999

■2020.05.01(金) @新横浜 NEW SIDE BEACH!!
開場 18:30/開演 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2020.05.03(日) @仙台 CLUB JUNK BOX
開場 17:30/開演 18:00
(問)仙台CLUB JUNK BOX 022-716-5155

■2020.05.06(水・祝) @福岡 DRUM Be-1
開場 16:30/開演 17:00
(問)Green Music 092-714-0230

■2020.05.08(金) @新横浜 NEW SIDE BEACH!!
開場 18:30/開演 19:00
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

■2020.05.10(日) @沖縄 Output
開場 16:30/開演 17:00
(問)Green Music 092-714-0230

■2020.05.22(金) @大阪 BIGCAT
開場 18:00/開演 19:00
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888


Otemachi One Opening Event
ZIGGY TOUR 2020「NEWS SIDE BEACH!!」

■2020.05.23(土) @大手町三井ホール
開場 17:00 / 開演 18:00
※スタンディング公演となります。
(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

FC料金 : ¥5,000(税込)
一般料金 : ¥6,000(税込)
※未就学児入場不可
※入場時会場によりドリンク代別途必要

チケット一般発売日 : 2020年2月8日(土)10:00~


【プロフィール】

1984年に森重樹一を中心に結成。1987年10月5日、徳間ジャパンよりアルバム『ZIGGY~IN WITHTHE TIMES~』でメジャーデビュー。2ndアルバム『HOT LIPS』収録曲の「GLORIA」がフジテレビ系ドラマ『同 ・級 ・生』の主題歌となり大ヒット。バンドブームを牽引したカリスマ的R&Rバンド。1984年の結成以来、メンバーの脱退 ・加入 ・復帰、活動休止を繰り返し、2008年2月に無期限の活動休止を発表。
30周年イヤーとなる2017年には、約10年振りのシングルとアルバムをリリース。更に、2018年10月にリリースした最新アルバム「ROCK SHOW」がロングセラー中!ライブは世代を超えた多くのファンが詰めかけ、ソールドアウト続出。
近年TVの音楽番組やバラエティ番組への出演機会も増え、ネット上でも注目が集まり、まさに再ブレイク中!のレジェンドミュージシャンである。

◆ZIGGY “I STAY FREE FOREVER” ⇒ https://youtu.be/Ifa45TLqExo
◆ZIGGY OFFICIAL WEBSITE ⇒ http://morishigejuichi.jp/