- 発売日
- 2020.04.17
- レーベル
- Cinnamon records
- 規格
- DIGITAL
エレクトリックとアコースティックの2つのスタイルを持つバンド、フアリナのアルバムが完成した。
今回は2タイプのフアリナがバランス良く凝縮された集大成的な1枚。
フアリナの作品に携わって4作目になるが、彼らの音へのこだわりと愛情は変わらず、益々研ぎ澄まされていく様である。
エレクトリックセットではリズムマシーンを使うのだが、同期的な自動演奏ではなくバンド演奏の一部として、フットスイッチを使って演奏する。
録音においてもライブのスタイルはそのままに、1曲通して1テイクに集中する。
最後の最後にミスしても最初から録り直し。編集は一切しない。
聴き手には関係ない話といえばそれまでだが、彼らとの作業はいつも、音を切り取り紡ぎ出すことの大切さ、かけがえのなさを思い出させてくれる。減り張りの効いた手軽な音楽が氾濫している昨今であるが、このようなアルバムがひとつのジャンルとして音楽シーンに定着してくれればと願う。
フアリナの歌詞は「風」「空」「星」といった、自然や宇宙を感じさせる言葉で日常の一瞬を切り取って、イメージさせてくれる。そんな所も以前から大好きなのだが、アルバムタイトル「moon 3」も、バンドカラーにも合った柔らかくて印象的なものになった。
現代的なビートや幾重にも重なりあうギターの中に、忘れかけていた手作りの温かさや懐かしさを感じさせてくれるサウンドとメロディ。そして聴く度に新たなイマジネーションを掻き立ててくれる詩の世界に、より多くの人が耳を傾けてくれたらと思う。
小山慎治(ナイスビームスタジオ)
TRACK LIST
DISC1
- 01
- もっと ずっと
- 02
- ストロベリーズ
- 03
- ドロップ
- 04
- ペーパーバックライター
- 05
- ひばり
- 06
- 静かな夜に
- 07
- クロスオーバー
- 08
- Step by Step
- 09
- つぼみ
- 10
- リバー・オブ・ザ・サテライト