インタールード・フォー・ミュージック

インタールード・フォー・ミュージック

タビー・ヘイズ

インタールード フォー ミュージック

タビー ヘイズ

発売日
2016.09.21
レーベル
SSJ
規格
DIGITAL/CD

『インタールード・フォー・ミュージック』はイギリスBBCが制作したトランスクリプション・ディスク(放送用音源)が基になっている。演奏内容はArt of Life盤CD『Commonwealth Blues』と同一だが、そちらのアナウンスはスペイン語で、スペイン語圏に届けられたディスクからCD化されたものである。一方、本作は英語のアナウンスが収録されている“オリジナル・ヴァージョン”で、聴いていくうちにイギリスのラジオ番組を受信しているような気持ちになってくる。録音は公式アルバムでいうと2枚のフォンタナ原盤『タブズ・ツアーズ』(64年4月)と『100%プルーフ』(66年5月)の間で、ヘイズは30歳。音楽的に絶頂を迎えていたことに疑いの余地はないところだが、健康状態には黄信号がともっていた。売れっ子ゆえの過労、ますます増えるアルコールやドラッグの量。しかし当アルバムにおける彼は快調そのもの。1曲当たりの演奏時間は短めだが、簡潔なタビー・ヘイズもまた、実に魅力的であることをこの音源は雄弁に伝えている。
 全20トラック中8トラックはバンド・テーマだ。トラック5まではテナーによる演奏。ジョニー・グリフィンに通じる厚みのある音色、ドライヴ感あるフレーズづくりが快い。トラック6からは一転、ミルト・ジャクソンからの影響を感じさせるヴィブラフォン演奏をフィーチャー。「ブルーソロジー」は、まさしくミルトが所属したモダン・ジャズ・カルテット(MJQ)が得意としたナンバーだ。そしてトラック11からヘイズはフルートに持ち替える。比較的新しいレパートリーである「蜜の味」もこの4人にはうってつけのレパートリーだったことがわかる。トラック16の「タビーズ・ブルース」では再びテナーを吹き、「バイ・バイ・ブラックバード」ではフルート(声を混ぜて吹く)、「タイム・アフター・タイム」でヴィブラフォン、「イン・ザ・ナイト」でフルート(ふたたび声を混ぜ)と目まぐるしく持ち替える。ヘイズは間もなくヴィブラフォンを廃業してしまうので、ここでのマレットさばきは貴重な記録といえる。
パーソネルは、タビー・ヘイズ(ts on 1 – 5, 16 / vib on 6 – 10, 18, 20 / fl on 11 – 15, 17, 19)、 ゴードン・ベック(p)、  
ジェフ・クライン(b)、 ジョニー・バッツ(ds)。収録は1965年夏ケンジントン・スタジオ(ロンドン)。

TRACK LIST

DISC1

01
イントロダクション タビーズ・ブルース (Live) Version1
02
歌こそは君 (Live)
03
ザ・モア・アイ・シー・ユー (Live)
04
スピーク・ロウ (Live)
05
エンディング タビーズ・ブルース (Live) Version1
06
イントロダクション タビーズ・ブルース (Live) Version2
07
ブルーソロジー (Live)
08
ディートゥア・アヘッド (Live)
09
フー・キャン・アイ・ターン・トゥ (Live)
10
エンディング タビーズ・ブルース (Live) Version2
11
イントロダクション タビーズ・ブルース (Live) Version3
12
アローン・トゥギャザー (Live)
13
アイ・ネヴァー・ノウ・ホエン・トゥ・セイ・ホエン (Live)
14
蜜の味 (Live)
15
エンディング タビーズ・ブルース (Live) Version3
16
イントロダクション タビーズ・ブルース (Live) Version4
17
バイ・バイ・ブラックバード (Live)
18
タイム・アフター・タイム (Live)
19
イン・ザ・ナイト (Live)
20
エンディング タビーズ・ブルース (Live) Version4