- 発売日
- 2016.10.05
- レーベル
- felicity
- 規格
- CD
世界を股にかけて活躍する3人がメイン・プロジェクトとしているのがこの『カフカ鼾(いびき)』。ジム・オルーク(Jim O’Rourke)は、昨年、じつに13年半ぶりとなるヴォーカル・アルバム「Simple Songs」をリリースし、海外のメディアでも年間べストに選ばれるなど、日本を拠点として世界中に衝撃を与えました。石橋英子は、Merzbowとのユニット「公園兄弟」で世界有数の電子音楽レーベルEditions Megoデビューを果たし、さらには星野源、坂本慎太郎の作品・ライブ参加や、映画音楽を手掛けるなど活動の幅を広げています。そして山本達久は、各国のアーティストたちとの即興演奏を始め、劇団マームとジプシーの音楽担当やUAの作品・ライブ参加など、多岐に渡って活躍する日本を代表するドラマーとして、重要な役割を担っています。
1曲39分。まるで映画のように紡ぎだされる音のストーリー。3人は、彫刻を掘りつづけるようにゆっくりと、1つの作品を極めて美しいフォルムに仕上げました。多彩な音が、ときにはECM諸作の凛としたミニマリズムと強く共鳴し、ときにはダンスミュージックのように素早いリズムを刻み、テンポやジャンルにとらわれず自由に形を変えていきます。ひとたび耳にすれば、決して難解ではない、気持ちの良い音楽の渦に取り込まれるのです。変幻自在のトリオだからこそできる生演奏ならではの魅力が、ダンスミュージックファンをはじめ、様々な音楽ファンを虜にすることでしょう。
初のスタジオ・アルバムとなる本作は、3人の即興演奏の空気をエンジニアのジム・オルークが新鮮なまま封じ込め、その最高の素材を料理家のように切り刻み、テクニックを駆使して再構築。最初の録音からは約3年、トリオ演奏と、ジム・オルークによるレコーディング-ポスト・プロダクション-ミックスが究極の音楽作品へと昇華したのです。ステレオ・ミックスながらまるで映画館で体験するドルビー・サラウンドのような音の奥行と広がり。より良いスピーカー、音楽環境で聴いた時に、驚きの世界を体感するでしょう。CDと高音質配信、2つのフォーマットでの発売となります。これまで彼らの音楽を未体験のリスナーにこそ聴かせたい、名作を作り続けるジム・オルーク諸作の中でも革新的な作品が誕生しました。
TRACK LIST
DISC1
- 01
- nemutte